森博嗣さんの『有限と微小のパン』を読みました。
あらすじ
N大学工学部の犀川研究室は、ゼミ旅行で長崎のユーロパークへ行くことに。
西之園萌絵と牧野洋子、医学部の反町愛の3人は前乗りすることになった。
しかし、3人が到着した日の夜、ユーロパークにオフィスを構えるソフトウェア会社・ナノクラフトの社員・松本卓哉が教会の建物の中で殺害されてしまう。しかも、萌絵たちが教会の外に出ている間に松本の死体は消え、腕だけが残されていた。
さらに、萌絵たちを案内してくれたナノクラフトの社長秘書・新庄久美子が密室で背中を刺されて殺害されてしまう。
感想
「S&Mシリーズ」の10作目、最終話です。
文庫本にして860ページ!
手が疲れました。
しょっぱなから、森博嗣さんお得意の「理系ミステリ」が炸裂。
私は情報工学専攻でしたので、面白かったのですが、普通の人が真面目に読んでいると、最初の5ページで頭が痛くなるだろうなぁと、思わずにやけてしまいました。
まぁ、森博嗣さんに言わせると、「普通って何?」ってことになってしまいそうですが…
教会から消えた死体、密室での殺人… これだけ不可解な謎をどうやって解き明かすのだろうと、心配になったり、楽しみになったり。
ヴォリュームはありましたが、まったく苦になることなく、存分に楽しませてもらいました。
シリーズ総決算となる作品ですが、第1作の『すべてがFになる』に登場した真賀田四季博士が再登場するなど、『すべてがFになる』との関係が強く感じられました。
やっぱり、このシリーズは順番どおりに読むのが正解のようです。
もっと言えば、シリーズ内だけでなく、シリーズを超えて同じ登場人物が出てくることがあるので、発行された順に読んでいくのが正解みたいです。
とりあえず「S&Mシリーズ」は制覇したので、次は読みかけの「Vシリーズ」を制覇したいと思います。
少し調べた範囲では、「S&Mシリーズ」と「Vシリーズ」で登場人物の重複はないようですが、「Gシリーズ」で、この2つのシリーズに登場した人物が絡むようです。
他にもいろいろなところで絡み合っているようですが…
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