【読書】塔山郁『毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理』

塔山郁 薬剤師毒島花織の名推理シリーズ └ 塔山郁

薬剤師を探偵に据えた「薬剤師・毒島花織の名推理シリーズ」の第3弾は、コロナ禍に突入。
外出控えの影響をもろに被ったホテルマン・水尾爽太と、通院控えで患者が減った調剤薬局の薬剤師・毒島花織の周りにも、新型コロナウイルスの見えない影が…

塔山郁さんの『毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理』を読みました。

あらすじ

『ノッポちゃんとアルコール依存症』
ホテルのフロントで働く水尾爽太の後輩・原木くるみの父親は、かつてアルコール中毒だったらしい。
しかし、当時小学2年生だった弟の健介が親戚の疋田さんに教えてもらった魔法を使って、父親の断酒を成功させたらしい。
魔法の名前は「ノッポちゃん」というらしいのだが…
話を聞いた薬剤師の毒島花織は、何があったのか推理してみせる。

感想

「薬剤師・毒島花織の名推理シリーズ」の第3弾です。

いよいよ、コロナ禍に突入。
水尾爽太が勤めるホテルは、大打撃を受けた業種ですね。
一方、毒島花織が勤める調剤薬局は大混乱かと思いきや、”不要不急の通院”を控える人が続出したため、かえって客足が減ったのだとか。
しかし、それにも良いことがあって、1人1人に割ける時間が増えたそうで、そのあたりが2話目の『毒親と呼ばないで』に繋がっています。

第2話、第3話では、爽太が働くホテルの従業員の間に、謎の発熱が拡がり、ついには爽太まで…
ここでも毒島さんが大活躍するのですが、もうこうなったら、早くくっついてしまえ!と思うのは私だけではないはず…


このほか、『毒親と呼ばないで』、『見えない毒を制する』が収められています。

『毒親と呼ばないで』
毒島花織が勤務する〈どうめき薬局〉に、乳児連れの母親がやってきた。
子供の具合がなかなか良くならず、頻繁に薬局へやって来るのだが、親身になって対応する花織に、徐々に心を開きはじめる。

『見えない毒を制する』
新型コロナウイルスが国内でも猛威を振るいはじめた頃、爽太が働くホテルでは、従業員の間に、高熱をはじめとした体調不良が拡がる。

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