【読書】周木律『鏡面堂の殺人』

周木律 堂シリーズ ├ 周木律

周木律さんの『鏡面堂の殺人』を読みました。

あらすじ

たった1人の家族である兄・司を亡くし、悲嘆に暮れる宮司百合子のもとに、血縁関係上の姉である善知鳥神から電話がかかってきた。
呼び出されたのは、森林公園の中にある巨大な建築物〈鏡面堂〉。
百合子はある人物による手記を手渡され、ここで26年前に発生した殺人事件の謎を解けと挑まれる。

感想

「堂シリーズ」の第6作です。
1作目の『眼球堂の殺人』を読んで、自分に合っているかもと思って読みはじめたこのシリーズですが、途中から、なんか違うなぁと思い出して…
でも、前作『教会堂の殺人』が簡潔なストーリーかつ、思いがけない、大胆な変化が加えられたことにより、やっぱり続きを読んでみたいと思って本作を手にしたのですが、やっぱり初期の頃のイメージはないかなぁ。
シリーズとしては、次の『大聖堂の殺人』で結末を迎えるそうですが、手に取るかどうか、悩ましいところです。
本棚に並べられているのを見た限り、なかなかヴォリュームもありそうでしたし…

数学的なエッセンスが含まれているのは、毎回の通り。
建物に大がかりな仕掛けが施されているのも、いつもの通り。
でも、どこへ向かっているかがいまいち見えてこないんですよね。
長々とした手記を読まされて、ようやく百合子による謎解きがはじまる。
でも、そこに同席している善知鳥神と十和田只人は、すでにその謎を解いてしまっているんですよね。
ならば、百合子に謎を解かせる意味はどこにあるのか…なんて。

警察の対応も杜撰だし、「なんだかなぁ」という思いが常に頭の中に浮かんでいました。

コメント

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