赤川次郎『泥棒は片道切符で』

実家にあった大量の赤川次郎本を読み返し中です。
今回は『泥棒は片道切符で』を読みました。

「夫は泥棒、妻は刑事シリーズ」の第5巻にして、初の長編作品になります。

部下の道田が風邪のため、中原刑事と行動を共にしていた今野真弓。
コンビニエンスストアの様子がおかしいことに気づいた中原が車を止めて中を確認すると、そこには強盗の姿が!
慎重に中の様子を伺う中原と真弓だったが、異変に気づいた警ら中の巡査がコンビニの中に飛び込んで、射殺に銃殺されてしまう。
巡査を応援するために後から続いてコンビニに入り込んだ2人だったが、中原は額を打ち抜かれて即死。真弓も眉間を銃弾がかすって気絶してしまう。

事件のあと、休暇を与えられて海辺のホテルで休養することになった真弓と夫の淳一でしたが、ホテルで働く女性の命と引き換えに、1億円を要求するという事件が発生します。
事件は淳一の機転もあって無事解決するのですが、短編にはない入念な作り込みが目を引きます。
ただ、淳一の超人的な活躍っぷりは、影を潜めていたかな?

淳一と真弓のコンビが織り成すハーモニーはそのままに、長編ならではの作り込まれたストーリーが楽しめる1冊に仕上がっています。

 

 

 

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