武田綾乃さんの『その日、朱音は空を飛んだ』を読みました。
あらすじ
高校2年生の川崎朱音は、金曜日の放課後に、校舎の屋上から飛び降りた。
その日、朱音は学校を休んでいたが、体育の授業中に、クラス中の女子の机の中に『今日の放課後、北校舎の屋上まで来てほしい。特別な話があります。来てくれないと、私たぶん死にます』などと書いた手紙を入れていた。
感想
7人の生徒が順に、朱音の自殺の前後について語っていく形で物語が進んでいきます。
生徒Aと生徒Bから見た生徒Cの印象は当然違っていて、生徒C本人から見た景色も当然異なります。
そのあたりを上手く利用した作品なのかな?と思いながら読み進めましたが、思っていたほどでもなかったかも。
でも、その微妙な違いが自殺という大きな結果を生むことになってしまったのでしょうか。
物語を読む上でのポイントとしては、なぜ朱音が自殺をしたのか、いじめはあったのか、といったところでしょうか。
最後に”語る”のが川崎朱音ということで、そこですべてがはっきりするのかな?と思ったのですが、私が思うような内容ではなかったかなぁ。
なんとなくわかったけど、はっきりわからない。
そんなもやもやとした作品でした。
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