塔山郁さんの『薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理』を読みました。
あらすじ
『笑わない薬剤師の健康相談』
ホテルマンの水尾爽太は、水虫に悩んでいた。
病院にもかかり、処方された薬を指示どおりに塗っているのだが、一向に良くならない。
相談を受けた薬剤師の毒島は、水虫という医師の見立てを疑い、皮膚科専門医にかかることを勧める。
感想
よく拝見しているブロガーさんが紹介しているのを見て、手に取ってみました。
姉が薬剤師ということもあり、こういった分野には興味があるんですよね。
(その割には、手に取るまでの時間が長かったような気もしますが…)
まず、薬剤師の名前が毒島っていうのが素敵。
意味を持たすことができる名字って、そんなに数はないですからね。
下の名前が花織っていうのも、あまり似合っていないような気がしてクスッときてしまいます。
おそらく一般人にはちんぷんかんぷんな専門用語のオンパレードなのですが、それをなんとかわかった気にさせてくれるところが素晴らしい。
こういった作品って、1つ間違えると途中で放り出したくなってしまうものなのですが、時にユーモアを交えながら軽い気持ちで読ませてくれるところが良いです。
続編もあるようなので、ぜひ手に取ってみたいと思います。
このほか、『お節介な薬剤師の受診勧奨』、『不安な薬剤師の処方解析』、『怒れる薬剤師の疑義照会』が収められています。
『お節介な薬剤師の受診勧奨』
客室に置いてあったアトピー性皮膚炎の薬がなくなった。
処方箋が必要な薬だが、土曜の午後で病院が開いていない。
水尾は薬剤師の毒島に相談するが…
『不安な薬剤師の処方解析』
水尾は、毒島と同じく〈どうめき薬局〉に勤める薬剤師・刑部のクレーム対応に着いて行くことになる。
薬局で出した薬の数が足りなかったので、持ってきて欲しいという内容なのだが…
『怒れる薬剤師の疑義照会』
30代後半とみられる女性が、11歳の女の子の処方箋を持って現れた。
内容は、睡眠薬が2錠に低用量ピル…
どうやら、子ども医療費助成制度を悪用した処方箋のようだ。
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