小路幸也さんの『ヘイ・ジュード』を読みました。
あらすじ
『冬 人と出会わばあかよろし』
古本屋〈東京バンドワゴン〉の前の道が陥没してしまった。
そこでガードマンとしてやってきたのが、研人のバンドでベースを弾いている渡辺君のお父さんだった。
勤めていた企業をリストラされてしまったらしい。
一方、IT企業社長の藤島の父で書道家の三吉が亡くなった。
藤島は、三吉の記念館の館長になるよう、親戚から言われるが…
感想
「東京バンドワゴンシリーズ」の第13弾です。
早いもので、鈴花ちゃんとかんなちゃんももうすぐ6歳。
月日が経つのは本当に早いですね。
って、既刊を追いかけて読んでいるので、1年に1作ずつリアルタイムで読んでおられた方々とは違った感想になってしまうのでしょうが…
この作品でも改めて思ったのですが、このシリーズで万事丸く収めているのは、1番らしくない我南人だと思うんですよね。
何を考えているかわからないようなキャラクターにしておきながら、実は隠れた名探偵。
そんな気がします。
それにしても、若い才能が次々と花開いていくのは、見ていて清々しいですね。
若い力で大輪の花をさかせて欲しいものです。
この他、『春 新しき風大いにおこる』、『夏 若さ故の二人の夏に』、『秋 ヘイ・ジュード』が収められています。
『春 新しき風大いにおこる』
花陽の第1志望校の合格発表の日、堀田家の人々は朝から落ち着かない。
一方、近所に住む小学生ののぞみは、継父が芸能界へ入れようとするのに対し、違う分野に進みたいと考えていた。
『夏 若さ故の二人の夏に』
編集者でありカメラマンでもある石河美津夫が亡くなった。
遺品を相続した笈川智佐子は、雑誌と写真を〈東京バンドワゴン〉で引き取ってもらうよう依頼する。
一方、研人はガールフレンドの芽莉依の誕生日パーティを自宅で開くことを提案する。
『秋 ヘイ・ジュード』
近所に住む増谷裕太が、ガールフレンドの野島真央に、ついにプロポーズした。
一方、藤島ハウスの管理人をしている高木は、足が不自由になった叔母の家に行き、一緒に暮らすことになる。
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