有栖川有栖さんの『双頭の悪魔』を読みました。
あらすじ
身近な人が巻き込まれた事件で心に傷を負ったマリアは、四国の山奥にある村に辿り着いた。
そこは、廃村を買い取り、芸術家たちが暮らす村だった。
実家ともほとんど連絡を取ろうとしないマリアを心配して、推理小説研究会の有栖川有栖や江神二郎たちは、マリアが滞在する村を訪れるが、村の入口の橋で追い返されてしまう。
そして、橋の向こう側とこちら側で、殺人事件が発生してしまう。
感想
文庫で約760ページの大作。
これくらいの分量ならさほど苦にしないのですが、アガサ・クリスティーを読んでいるかのような、序盤の舞台説明。
そしてようやく第1の殺人が発生するものの、読者にはあまり前進した感じを受けない中盤…
読んでいて長いなと感じる、私の好みではないタイプの作品でした。
ただ、名作と言われるだけのことはあって、最後の謎解きは見事。
ちなみに、「読者への挑戦状」は3つも用意されているのですが、そこで立ち止まって推理することはしない私にとっては通過点。
でも、第3の挑戦状に対する答えはわかりましたよ。
細部まではわかりませんでしたが、引っかかる記述が1ヶ所あったので、この人かなぁと…
あと、第1の被害者と、第2の被害者もわかりました。
こちらは、野生のカンです。
大作だけど、1度は通過しておかなければならない作品なのかなぁと思って手に取りました。
確かにちょっと苦労する読書にはなりましたが、読み終わってみれば、後悔はありません。
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