早坂吝さんの『しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人』を読みました。
あらすじ
しおかぜ市で、両親と娘の一家3人が殺害され、現金5000万円が盗まれる事件が発生した。
一方、名探偵の死宮遊歩は、迷路の中の1室で目を覚ました。
迷路の中に閉じ込められたのは7人。
この中に6件の未解決事件の犯人が含まれており、犯人の部屋の金庫には、それぞれの事件で使用された凶器が収納されているという。
残りの6人を殺害し、最後に残った1人のみが迷路から脱出できるというが…
感想
はじめて読んだ作家さんです。
しおかぜ市一家殺害事件と、迷宮牢の殺人がどこで結びつくのかと思いながら読み進めていきましたが、思わぬところでジョイント。
確かに、少し違和感を感じはじめていたのですが、見事にやられました。
迷宮牢の殺人の方は、こんな可能性もあるかなぁと思っていたのが大当たり。
でも、そのあとに新たな事実が出てきたりして、ちょっとアンフェア?なんて思い出したところで、爆弾がドカーンって感じ。
緻密に計算されたプロットで、読み終わったあと、素直に面白かったと認められる作品でした。
もう1冊手に取りたくなる作家さんですね。
コメント