小路幸也さんの『オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ』を読みました。
あらすじ
『林檎可愛やすっぱいか』
朝、店先に出しているワゴンの上に、林檎が置かれるということが、3度続いた。
一方、中学に上がって図書委員になった研人が、友人の西田光輝と喧嘩するという事件が起きる。
感想
普段、人を殺すだの殺されただのといった小説ばかり読んでいる私にとって、小路幸也さんの作品は砂漠の中のオアシス。
いつも拝見しているブロガーさんが、以前「箸休め」と書かれていたのがよくわかります。
最近になって気づいたのですが、1番ちゃらんぽらんに見える我南人が、最終的に事件をまぁるく収めるってパターンが多いんですね。
ちょっと意外だったので、今まで気づきませんでした。
勘一の曾孫、花陽や研人も中学生になって、夢を持ちはじめたり、才能の片鱗が見えてきた様子。
この先も堀田家から目が離せませんね。
このほか、『歌は世につれどうにかなるさ』、『振り向けば男心に秋の空』、『オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ』が収められています。
『歌は世につれどうにかなるさ』
青に映画出演の依頼が。しかも、撮影現場に〈東京バンドワゴン〉を使用したいという。
勘一は「俺の目の黒いうちは絶対にさせねぇ」というが…
一方、我南人の新曲が、仲間に盗用されたという疑惑が持ち上がる。
『振り向けば男心に秋の空』
〈東京バンドワゴン〉の周辺で、不審な男性の姿の目撃情報が続いた。
堀田家が温泉旅行に行った日、男性が段ボール10箱の古書を持ち込んできた。
店番をしていた茅野と藤島は、主人が戻るまで値付けはできないというと、男性はまた来ると言って帰っていったが…
『オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ』
勘一の妹・淑子の体調が、いよいよ悪くなってきた。
そんな時、〈東京バンドワゴン〉の常連、社長の藤島のあとをストーキングする男女が目撃される。
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