筒井康隆さんの『ロートレック荘事件』を読みました。
あらすじ
夏の終わり、木内文麿が所有する別荘に、若い男女が招かれた。
別荘の名は〈ロートレック荘〉。別荘内には、画家ロートレックの作品が飾られている。
しかし、その夜、二発の銃弾がこだまする。
殺害されたのは牧野寛子。
さらに、警察による事情聴取中にも、木内典子が殺害されてしまう。
感想
アンフェアじゃないの?って言い出すと、意見が分かれるところかも知れません。
ただ、私は序盤で違和感を感じて、何度か前の部分を確認し直しました(肝心な部分はわかりませんでしたが…)ので、そのあたりで何かおかしいなと思いはじめ、注意深く読み進められた方は、この作品最大の仕掛けに気づかれたかも。
そこに気づくと、そうだよね、そうだよねと、最後まで楽しく読めるのではないでしょうか。
一方、これがアンフェアだ!と思った方は、仕掛けが明らかになった瞬間、本を放り出したくなるのでは…
謎解きの要素は、1点に絞られると思います。
それがわかれば、何もかもが明白。謎解き部分を読む必要がないくらいではないでしょうか。
しかし、そこに気づく人が少ないことが、この作品の評価を上げているのだと思います。
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