【読書】大倉崇裕『夏雷』

大倉崇裕 便利屋倉持シリーズ ├ 大倉崇裕

大倉崇裕さんの『夏雷』を読みました。

あらすじ 

探偵事務所を辞め、便利屋になった倉持に、槍ヶ岳に登れるようにして欲しいと依頼があった。
依頼してきたのは50代前半とみられる山田。
山田はなぜ山岳会やスポーツジムに入らず、倉持に依頼してきたのか?
槍ヶ岳に登る理由を聞いても、山田は答えてくれない。
また、倉持自身にも、長年山から目を背けてきた理由があった。

感想

本作品のあと、『秋霧』『冬華』と続く「便利屋倉持シリーズ」の第1作です。
タイトルが夏、秋、冬となっているので、春も用意されているのかな?と、様子見中。

「なぜ山に登るのか?」と聞かれて、「そこに山があるから」と答えたのは、イギリスの登山家ジョージ・マロリーですが、山田が山に登るのには、深い理由がありそうです。
これぞ、親の執念というやつでしょうか。
一方で、倉持が山に登らなくなったのにも、辛い過去が。
探偵事務所を辞めて個人で便利屋を開くなど、逃げの人生を送っているのかと思いきや、そういうわけでもなさそうです。

体調があまり良くないときに読んだこともあると思いますが、ちょっと人間関係がややこしかったように感じました。
人間関係も、事件も、もう少しシンプルだったら読みやすかったかな?と。
もちろん、今のままでもついていけないってことはないのですが。

それにしても、大倉崇裕さんの山岳ミステリを読むと、山に登りたくなってしまいます。
もっとも、膝と足首に怪我を抱えているため、登れても下れないのですが… 

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