中山七里さんの『嗤う淑女二人』を読みました。
あらすじ
高級ホテルで開かれた中学の同窓会。
乾杯のために配られた飲み物に毒物が入れられており、参加者20名のうち、国会議員の日坂浩一を含む17名が死亡した。
約半月後、今度は高速道路を走行する大型バスの中で爆発が起き、防音壁に突っ込んだバスに乗っていた29名のうち、26名が死亡した。
1つめの事件の被害者の1人である日坂は、「1」と書かれた紙を持っており、2つめの事件の被害者の1人であるバスガイドの高濱幸見のバッグの中からは、「2」と彫られた金属板が見つかる。
感想
まず…
今後、『連続殺人鬼カエル男』、『連続殺人鬼カエル男ふたたび』を読む予定がある方は、先に「カエル男」を読むことをお勧めします。
『嗤う淑女』、『ふたたび嗤う淑女』に続くシリーズ3作目なのですが、今回は嗤う淑女が1人から2人に!
もう1人は誰が加わるのかな?と思っていたのですが、そう来ましたか…
確かに、”最凶”の2人かも知れません。
なお、先に『嗤う淑女』、『ふたたび嗤う淑女』を読んでおくことをお勧めします。
事件の様相もずいぶんと変わっており、これまでの2作では、どちらかと言えば知能犯だったのに対し、今回は目的のためなら手段を選ばずといった感じで、大量殺戮をも躊躇しない手段が目を引きます。
作品の中で、「手段のためなら目的を選ばない」という言葉も出てきましたが、これに関しては、わかったような、わからなかったような…
私の頭には少々難解でした。
最後は、手に汗握る展開、と言いたいところなのですが、もうひとつ緊迫感に欠けたかなぁと思うのは、私だけでしょうか?
状況が状況だけに、もっとスリルを感じさせる書き方もあったと思うのですが。
結局、最後に嗤うのは…
読み終わったあと、大きく息をついたのは、私だけではないはず。
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