高木彬光さんの『人形はなぜ殺される』を読みました。
あらすじ
新作魔術発表会で披露する予定だったギロチンの魔術。
タネとして用意していた人形の首が楽屋から盗まれ、魔術は急遽中止される。
しかし、その4日後、魔術会で首を切られる役だった京野百合子が、本当にギロチンで首をはねられて死亡しているのが見つかる。
しかも、百合子の首は持ち去られ、代わりに楽屋から盗まれた首が置かれていた。
名探偵・神津恭介が事件に挑むが、2人目、3人目の被害者が出てしまう。
感想
この作品の探偵役・神津恭介は、江戸川乱歩の明智小五郎、横溝正史の金田一耕助とならんで、日本三大名探偵に数えられる人物です。
名前は知っていましたが、読むのは今回が初めて。
刊行されたのは1955年。さすがに時代を感じます。
今では聞くことがないような言葉や表現など。それらも含めて楽しむものなのかなぁと。
そして、この時代の推理小説によく見られる「読者への挑戦状」も、しっかりと用意されています。
しかも、ヒント付き。
「これでわからなかったら…」と言われている気がしますが、はい、わかりませんでした。
今でも名作として名前が挙がってくる作品って、今読んでも面白い作品が多いのですが、この作品に関しては、そこまで面白さを感じなかったでしょうか。
70年近く前の作品ということで、読みづらさが勝ってしまったかも知れません。
推理小説としては面白いのかも知れませんが、エンタメ小説として読んでいる私には不向きだったのかなと思いました。
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