【読書】大倉崇裕『聖域』

大倉崇裕 ├ 大倉崇裕

大倉崇裕さんの『聖域』を読みました。

あらすじ 

未踏峰カムチャランガへの挑戦を控えた安西が、塩尻岳で滑落した。
塩尻岳は、1年前に安西の恋人・牧野絵里子が遭難した場所でもあった。
安西ほどの登山家が、なぜ塩尻岳で滑落したのか?学生時代に安西のパートナーを務めていた草庭は、安西の死に疑問を抱き、1人塩尻岳に入る。

感想

大倉崇裕さん初の山岳ミステリだそうです。
そういえば、「福家警部補シリーズ」でも、山岳関連の知識を披露していたなぁと思いだしたのですが、大倉崇裕自身、学生時代に登山をやっておられたそうです。

コッヘルとかハーケンとか、山に興味のない方にはあまり馴染みのない言葉が説明もなく出てきますが、スマホで調べればすぐにわかるレベル。
むしろ、本文中で簡単に説明されるよりも、Wikipediaなどで調べた方が、より詳しい知識が得られるかも知れません。
もちろん、いちいち調べなくても、前後の文脈からこういうものなんだろうなぁと想像しながら読んでも支障はないと思います。

今回扱うのは、山で発生した事故。
仮に事件だとしても、目撃証言もなければ物証もないものを、どうやって証明していくのかなぁと思いながら読み進めていきましたが、最後の意外な展開でそれも解決。
なるほどなぁと、感心させられました。

私自身、本格的な登山はしたことがありませんが、こういう話は大好き。
冒険というところに、男心がくすぐられるのかな?

『生還 山岳捜査官・釜谷亮二』という、この作品と姉妹作とされている作品があるそうなので、こちらも読んでみたいと思います。

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