【読書】新川帆立『先祖探偵』

新川帆立 ├ 新川帆立

ご先祖様を調査差し上げます――
邑楽風子は依頼人の先祖を辿ることを専門にしている先祖探偵。戦国武将の子孫であることを確認したいとか、子供が不出来なのは嫁の血筋の影響じゃないかとか…
需要はそこそこ存在する。依頼人の先祖を調べる一方、風子自身も自分のルーツを探していて…

新川帆立さんの『先祖探偵』を読みました。

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あらすじ

幽霊戸籍と町おこし

曾祖父が日本最高齢の男性になるため、町おこしの一環として表彰したいらしいのだが、居所がわからないという相談を持ちかけられた。
邑楽風子は本籍地がある宮崎県日南市に飛び、男性の行方を追う。

感想

5話からなる連作短編集です。

ご先祖様のこと…
私はほとんどわかっていないんですよね。
父方の祖父、祖母は私が生まれるより前に亡くなってしまっていますし、母方の祖父も同様です。
母方の祖母が私にとって唯一の祖父母。
祖父はどちらも長男でなかったため、それより上となるとまったくわかりません。
調べてみるのも悪くないなと思うのですが、たぶん農民の家系なんだろうな。

この作品では、戸籍を辿っていく楽しさだけでなく、戦火などによって焼失した戸籍、出生届を出さなかったがための無戸籍、捨て子に与えられる戸籍など、制度上の課題、そして、戸籍がなければ結婚もできないといった問題が取り上げられています。
確かに、紙切れ1枚でヒトとして認められるか否かということの不条理を感じずにはいられませんでした。

ちなみに、戸籍で辿れるのは明治時代まで。
でも、寺や神社には、それ以前の記録が残っているんですよね。
そんな話をつい最近読んだのですが、あれば中山七里さんの『人面瘡探偵』でしたっけ?

第5話は風子自身の親探しの話になっているのですが、正直第4話の内容で予想されたことかなぁと思ってしまったのですが、それには事情があるようで、第4話までは雑誌連載、第5話は書き下ろしだったそうです。
そのため、結論が2ヶ所でわかってしまうような形になってしまったようです。
第4話でおそらくこうなんだろうなっていうのがわかって、第5話でよりはっきりと見えてくるといった感じでしょうか。

気軽に読みはじめたのですが、なかなか奥の深い作品になっていました。

収録作品

『幽霊戸籍と町おこし』のほか、『棄児戸籍と夏休みの宿題』、『焼失戸籍とご先祖様の霊』、『無戸籍と厄介な依頼者』、『棄民戸籍とバナナの揚げ物』が収められています。

棄児戸籍と夏休みの宿題

中学生の太田瑠衣が、夏休みの宿題で先祖について調べたいので、調べ方を教えて欲しいと依頼してきた。

焼失戸籍とご先祖様の霊

子供が怪奇な行動を見せる発作を起こすのが、先祖の霊のせいだと言われたとして、風子に先祖の調査が入る。

無戸籍と厄介な依頼者

出生届が出されなかったため、無国籍となっている男性が、戸籍を得たいと相談を持ちかけてきた。

棄民戸籍とバナナの揚げ物

風子の父親が、生き別れになった娘を探しているという情報が入ってきた。
風子はさっそく会いに行くが…

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