一部上場企業のレッツは、オーナー社長の鶴の一声で、全社員に副業を課すことになった。
その中でもっとも実績をあげているのが、懺悔を聞く〈赦しのサクラメント〉を立ち上げた西園寺だった。
その頃、社長の加藤が取締役3人と乗っていたヘリコプターの中で絞殺される。
副業事業本部長の若槻早苗は西園寺の力を借りて事件を解決しようとするが…
阿部考二さんの『こちら副業推進部、事件です』を読みました。
あらすじ
一部上場企業のレッツのオーナー社長・加藤がヘリコプターの中で絞殺された。
一緒にヘリコプターに乗っていたのは、副社長の東条、専務の芦田、常務の松方だったが、いずれもアイマスクをし、ヘッドホンで音楽を聴いていたために殺人に気づかなかったと証言した。
副業事業本部長の若槻早苗は、副業で「懺悔」を聞く仕事をしている西園寺の力を借りて、事件を解決できないかと画策する。
感想
第19回『このミステリーがすごい!』大賞の隠し玉として刊行された作品です。
タイトルを見て抱いていたイメージとは違った作品だったかな?というのが第一印象でしょうか。
応募作のタイトルは『赦しのサクラメント』だったそうなのですが、こちらのタイトルの方がしっくりくるかなと思いますが、このタイトルだったら手に取らなかったかな?とも思うので、難しいところですよね。
次にどういう展開が待っているかや、真犯人については、想像の域を超えないと言ってしまっても良いかと…
それよりも、凶器となったネクタイを、加藤の首から抜き去った方法を知りたかったのですが、そこには触れられず…
その部分が1番難しいと思うんだけどなぁと。
レッツでは、社長の加藤の思いつきから、副業が義務化されているそうですが、私がその立場になったとしたら、何をしようか思いつけなかっただろうなと思い、実は指示待ち人間だったことを、改めて実感しました。
副業をと言われて、いろいろと思い浮かぶくらいの発想力が欲しいものです。




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