【読書】乾くるみ『カラット探偵事務所の事件簿3』

乾くるみ カラット探偵事務所の事件簿シリーズ ├ 乾くるみ

探偵小説好きが高じて、謎解き専門の探偵事務所を開いた古屋健三。
その助手である俺・井上は、月に数回しかやってこない依頼を待つために今日も事務所で待機する。
先祖の墓に花を供えていく謎の人物、円満離婚した元妻が留守中に持ちだしたもの…
どんな謎もカラッと解決します!

乾くるみさんの『カラット探偵事務所の事件簿3』を読みました。

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あらすじ

『File 13 秘密は墓場まで』

カラット探偵事務所の所長・古谷謙三の中学生時代の同級生・磯貝から、誰かが先祖の墓に花を供えていると相談があった。
古谷と部下の井上は、磯貝家の墓を監視するが…

感想

「カラット探偵事務所の事件簿シリーズ」の第3弾です。

これまでの3冊で、カラット探偵事務所が最初の1年に解決した20の事件がまとめられているのですが、第1巻の最後にFile 20が収められています。
となると、この3冊目の後半あたりから、File 20にどうつながっていくのかな?というのが気になりはじめるのですが…
ええと、File 19のある部分がそれを指しているのでしょうか?

どれもよく作られた”謎”ばかりでしたが、『File 17 次女の名前』は、本当によくできていました。
この話って、有名なのでしょうか?(有名なら使わない?)
私も子供たちの名前に、漢字の意味以上のものを込めたことがある人間ですが、こういう観点では見たことがなかったなぁ。

謎解き専門という看板を掲げたカラット探偵事務所。
事件は多い時で月に3つくらい。
しかも、数日、早ければ当日に解決してしまうので、暇なことが欠点として挙げられています。
それでも、人を雇えるくらいなのですから、仕事としてはかなり良いような。
でも、ワーカーホリックが急に暇で死にそうってなった時のつらさは私も経験があるので、うまく切り替えられないんでしょうね。
でも、井上が体調を取り戻したようで何よりでした。

一応、助手の井上が書いた事件簿はこれで終わり。
続きは気が向いたら…ということになっているのですが、もし出版されれば読みたいですね。

収録作品

『File 13 秘密は墓場まで』のほか、『File 14 遊園地に謎解きを』、『File 15 告白のオスカー像』、『File 16 前妻が盗んだもの』、『File 17 次女の名前』、『File 18 真紅のブラインド』、『File 19 警告を受けたリーダー』が収められています。

『File 14 遊園地に謎解きを』

入場者の減少に悩む遊園地から、謎解きゲームの問題を考えて欲しいと、依頼が入る。
古谷と井上は遊園地内を歩き回って問題を考え出す。

『File 15 告白のオスカー像』

大学の研究室で、クリスマスプレゼントの交換会がおこなわれた。
はじめて参加した月村泉のもとには、泉宛のラブレターがついたプレゼントが届いたのだが、無作為に選んだプレゼントの中から、どうやって泉が受け取るように仕向けたのか?

『File 16 前妻が盗んだもの』

円満離婚した元妻が留守中に部屋に入り込んだようだと、カラット探偵事務所に相談が寄せられた。
目撃者の話によると、元妻が部屋にいたのは10分くらい。行きも帰りも小さなハンドバッグしか持っていなかったという。

『File 17 次女の名前』

次女を出産した翌日、夫が事故で帰らぬ人となった。
夫が書きかけていた出生届の裏には、次女の名前の候補として「歩美」、「沙織」ともう1つ消された名前が残されていたのだが、夫がどの名前を付けたかったのか推理してほしいという。

『File 18 真紅のブラインド』

ボクシングジムの女子更衣室のブラインドが開けられるという事件が発生した。
ブラインドを操作する紐や棒は新しく設置したロッカーの後ろになっており、手が届かないところにあった。

『File 19 警告を受けたリーダー』

市のPRのために結成された6人組アイドルグループのリーダーを中傷するカードが届けられた。
メンバーの仕業と思われるが、誰がカードを書いたのか?

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