【読書】一色さゆり『ロゼッタストーンの暗号 コンサバターVI』

一色さゆり コンサバターシリーズ ├ 一色さゆり

ルーヴル美術館での任務を終えた糸川春香とケント・スギモトは、大英博物館に呼び戻される。
春香は専門の紙製の文化財の修復作業を、スギモトは大英帝国時代の”略奪品”返還部門に配属される。
プロジェクトのチーム長として、民間からアンジェラを任用するが、彼女に脅迫メールが届くようになる。

一色さゆりさんの『ロゼッタストーンの暗号 コンサバターVI』を読みました。

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あらすじ

ルーヴル美術館での任務を終えたコンサバター(修復師)の糸川春香とケント・スギモトは、ふたたび大英博物館に呼び戻される。
大英博物館では、ロゼッタストーンに代表される大英帝国時代の”略奪品”の返還を進めるプロジェクトが始動し、スギモトはそこに配属される。
プロジェクトのチーム長には、オークションハウスの社員・アンジェラが採用されるが、略奪品の返還に反対していると思われるものから、脅迫のメールや手紙が送りつけられる。

感想

「コンサバターシリーズ」の第6巻です。

今回から、ふたたび舞台を大英博物館に戻すことになります。

ロゼッタストーンを代表とする大英帝国時代の”略奪品”の問題が取り上げられていますが、こういった問題は大英帝国時代のものだけではありませんし、その他の国の博物館にも展示されていて、現在課題となっている比較的ホットな話題です。

また、ホットな話題というと、NHKの大河ドラマ『べらぼう』の主人公・蔦屋重三郎の名前を登場させたりと、最近のネタを巧みに取り入れられているなぁと感心しました。

アンジェラに対するメールや手紙など、今回はサスペンスの要素も強かったかなと感じました。

”略奪品”の返還プロジェクトは、この作品でけりが付くわけではなく、もっと混とんとした状態になってしまったところで、今回のお話は終わり。
続きは次作ということになりそうです。

そして、もう1つ気になるのが、春香とスギモトの関係。
周囲からは公私ともにパートナーだと思われているのですが、本人たちは自分に自信がなかったり、恐怖心を抱いていたりと、かつての自分を見ている気分…
こちらの方も、次作に持ち越しですね。

現実世界でも解決に程遠い問題を、どのようにまとめ上げるのか、今から続きが気になって仕方ありません。

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