「君の家、古い写真館なんだって?」
1学年上の女子バレーボール部員・田部に呼び出された花菱英一は、いきなりそう尋ねられた。
英一が不可思議な写真を預かって調査したことがあることを聞きつけた田部は、自分の手元にある写真も同様に調べて欲しいという。
宮部みゆきさんの『小暮写眞館Ⅱ 世界の縁側』を読みました。
あらすじ
かつて写真館だった建物に住む花菱英一は、過去に不可思議な写真の謎を解いたことがある。
その英一に、今度は1学年上の女子バレーボール部員・田部から写真の調査を命じられる。
田部とバレーボールの先輩・河合公恵、公恵の両親の4人が茶の間のテーブルを囲んでいる写真だったが、その後ろに写っている縁側にも、公恵と両親が写っていた。
感想
「小暮写眞館」の第2弾です。
といっても、単行本として出版されたときは、716ページの1冊の本だったんだとか。
私は新潮文庫で読みましたが、新潮文庫だと4冊。講談社文庫では2冊で刊行されているようです。
今回は新しい人物として、”コゲパン”こと寺内千春が登場。
女の子に”コゲパン”なんてあだ名はどうなの?って思いますが、本人は気にしていない様子。
かつては、地黒な自分の容姿とあだ名で悩んだことがあるようですが、現在は両親からもらった大切な身体と、前向きに捉えている強い子です。
時々、とんでもないあだ名がつけられている子がいますよね。
なんでそんなあだ名になったんだろうって…
私の場合、だいたい苗字の上2文字を取って”〇〇”。もしくは”ちゃん”がついて”〇〇ちゃん”。
たまにふざけて違う呼び方をされることがありますが、小、中、高、大と、同じような呼ばれ方をしていましたね。
話がそれてしまいましたが、このコゲパン、まっとうな正義感をしていますし、”コゲパン”というあだ名を乗り越えた強さも持ち合わせ、行動力もある。
とっても心強い味方です。
となると、英一との関係が気になってくるのは、下司の勘ぐりというやつでしょうか?
でも、端から見ていても気の合う2人って感じですので、物語が終わるまでに、何か進展があれば良いなって思っています。
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