【読書】知念実希人『死神と天使の円舞曲』

知念実希人 死神シリーズ ├ 知念実希人

レオとクロは、犬と猫の姿を与えられた死神。
本来、亡くなった人間の魂を「我が主様」のもとへ道案内するのが仕事だが、この世に未練を残し、地縛霊となる魂を救うため、動物の身体を与えられて地に降り立った。
しかし、レオがホスピスで地縛霊になるのを救った美穂の娘・穂乃花の周りで、不審火が相次ぐ。

知念実希人さんの『死神と天使の円舞曲』を読みました。

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あらすじ

高校卒業を前に柏木美穂と結婚の約束を交わし、一緒に上京してイタリアンレストランでシェフになるための修業を行うはずだった平間大河は、上京の直前に美穂の父親から美穂を上京させないことを告げられる。
6年後、独り立ちした大河が故郷に帰ってくると、美穂は別の男性と結婚し、娘を設けていた。
失意に駆られ、自殺しようとした大河を、黒猫に姿を変えた死神・クロが助ける。
また、犬の姿をした死神・レオは、美穂と関わりを持っていた。

感想

「死神シリーズ」の第3弾です。
知念実希人さんの作品では、死神は死者の魂を「我が主様」のもとへ道案内する存在。
私が知念実希人さんの作品を読むようになった頃に、伊坂幸太郎さんの作品も読み出したのですが、伊坂幸太郎さんも「死神シリーズ」を書いており、こちらは調査を指示された人物が1週間後に死ぬか、寿命を全うするかを判断する存在となっています。

この作品は、レオの物語であったシリーズ第1作『優しい死神の飼い方』と、クロの物語であったシリーズ第2作『黒猫の小夜曲』の主人公2匹がジョイントする作品となっています。
といっても、第1章はクロの物語、第2章はレオの物語で、第3章はクロとレオが交互に語っていく形が取られています。

第1章は、想像通りに話が進み、「今日は冴えているかな?」って自惚れてしまうくらい。
でも、第2章から謎が解けなくなって…
終盤は再び予想どおりで、あまり驚きがなかったのですが、実はこういう予定調和に従って書くのは難しいんでしょうね。

ラストは、どういう形で次の作品に繋げるか、意見の分かれるところなのかな?と思いながら読んでいました(”次”があるとしてですが…)。
私としては、『もののけ姫』のラストシーンのような繋がり方が良いなと思いながら読んでいたのですが、みなさんはどう思われるでしょうか?

コメント

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