【読書】東川篤哉『谷根千ミステリ散歩 密室の中に猫がいる』

東川篤哉 谷根千ミステリ散歩シリーズ ├ 東川篤哉

「ねえ、つみれちゃん、猫もらってくれない?」
岩篠つみれが友人の雛子から里親になってほしいと依頼された猫は、雛子の祖母が密室の中で殺害されたときに、部屋の中にいた猫だった!
つみれは〈怪運堂〉の店主・竹田津優介をたきつけ、雛子のために密室の謎に挑む。

東川篤哉さんの『谷根千ミステリ散歩 密室の中に猫がいる』を読みました。

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あらすじ

密室の中に猫がいる

岩篠つみれの友人・雛子の祖母・阿川春江が、自宅の猫部屋の中で殺害された。
ドアには施錠され、窓にはクレシェンド錠が、そして天窓は人が通り抜けられない程度しか開かない構造になっており、猫1匹と春江の遺体だけが残された密室になっていた。
つみれは谷中にある〈怪運堂〉の店主・竹田津優介の力を借りて、密室の謎に挑む。

感想

「谷根千ミステリ散歩シリーズ」の第2弾です。

主人公の名前が岩篠つみれ(いわしのつみれ)、その兄の名前が岩篠なめ郎(いわしのなめろう)と、登場人物の名前から東川ワールドが炸裂しています。

探偵役は、なめ郎の同級生で開運グッズを販売する〈怪運堂〉の主人・竹田津優介。
私の記憶では、つみれから事件の話を訊いて謎を解く安楽椅子探偵というイメージだったのですが、実際にはつみれから話を訊いたあと、現場を”散歩”して謎を解く探偵でした。

東川篤哉さんらしく、語り口はユーモアたっぷりなのに、謎解きは本格。
いたってフェアなのですが、なかなか東川篤哉さんに勝てないんですよね。
視点をずらされているんでしょうね。

いつもどおり、安定の面白さでした。

収録作品

『密室の中に猫がいる』のほか、『お墓の前で泣かないで』、『大学祭で消えた男』、『お巡りさんと『散歩』してみた件』が収められています。

お墓の前で泣かないで

つみれが友人の島田理穂と墓参りに行くと、島田家の墓の前で知らない男性が涙を流していた。
男性は、墓で眠る理穂の母の知り合いなのか?

大学祭で消えた男

つみれが通うD大学の文化祭で、友人の水沢菜摘の彼氏・月島が出演する大演芸大会を見ていると、月島の出番になったところで、元相方の浅井が退席した。
そのあとを菜摘が追ったが、廊下に出たところで見失ってしまう。

お巡りさんと『散歩』してみた件

つみれが住宅街を歩いていると、家から飛び出してきた男性とぶつかった。
非番の警察官・斉藤とその家を覗いてみると、中で女性が血を流して倒れていた。

コメント

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