【読書】知念実希人『祈りのカルテ』

知念実希人 祈りのカルテシリーズ ├ 知念実希人

毎月睡眠薬を多量摂取して救急搬送されてくる患者、内視鏡手術を拒否して開腹手術を希望する患者、搬送されてきたときよりも火傷の範囲が拡がる患者…
精神科、外科、皮膚科…と、各科を廻りながら初期臨床研修を受けている研修医の諏訪野は、指導医のもと病院で起きる謎を解き明かしていく。

知念実希人さんの『祈りのカルテ』を読みました。

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あらすじ

研修医の諏訪野良太は、精神科、外科、皮膚科…と、各科を廻りながら初期臨床研修を受けていた。
精神科では、毎月のように睡眠薬を多量摂取する患者、外科では内視鏡手術を拒み、開腹手術を希望する患者、皮膚科では搬送されてきたときよりも火傷の範囲が拡がる患者などと相対することになる。
指導医のもと研修を行う諏訪野は、それらの謎を紐解いていく。

感想

久々の知念実希人さん。
相変わらず安定していて面白いですね。
それなのに、なかなか手が伸びないのは何故なんでしょうねぇ?

主人公は研修医の諏訪野良太。
この作品の中では5つの科を廻りますが、優秀なんだけど、うちの科はやめておいたほうが良いかもと、指導医から言われてしまいます。
その理由は、患者と真正面から接しすぎて、重みで潰れてしまいそうということ。

確かに、患者の気持ちになって話を聞くことは大切ですが、入り込みすぎて自分もその重みを蓄積していったら、すぐに潰れてしまいますよね。
考えてみれば、私がかかっている先生も、親身になって考えてくれるけど、ドライな部分を持ち合わせている気がします。

最後のストーリーは、その手があったかと、目から鱗が落ちる思いでした。
タネ明かしをされる前に気付きましたが、よくその抜け道を思いついたなぁと感心。
やっぱり知念実希人さん、さすがです。

エピローグについては、ちょっと捻りがないかなぁ?とも思いましたが、1番すっきりする纏め上げ方だったと思います。

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