【読書】近藤史恵『モップの魔女は呪文を知っている』

近藤史恵 清掃作業員探偵キリコシリーズ └ 近藤史恵

オシャレが大好きな女の子(でも既婚)キリコは、掃除が大好きで清掃作業員の仕事に就いている。
配属先のスポーツクラブや猫のブリーダー宅、小児科病棟、複合オフィスビルで事件が発生すると、キリコは清掃員から名探偵に変貌し、すっきりと事件を解決していく。

近藤史恵さんの『モップの魔女は呪文を知っている』を読みました。

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あらすじ

水の中の悪意

殿内亨がインストラクターとして働くスポーツクラブは深夜12時までの営業。
亨の密かな楽しみは、営業後誰もいなくなったプールで、素っ裸で泳ぐこと。
しかしある日、清掃員のキリコに見つかってしまう。
翌日、プールで泳いでいた女性が「熱かったの!」と声をあげてプールから慌てて上がってきた。
女性の胸元には水ぶくれができていて…

感想

「清掃作業員探偵キリコシリーズ」の第3弾です。

ただの推理小説に終わらないところが、近藤史恵さんらしいところ。
特に、『愛しの女王様』と『第二病棟の魔女』は、心の奥深くに訴えかけてくるものがありました。

シリーズ1作目の『天使はモップを持って』以来、キリコの夫・梶本大介が名前しか出てこないのですが、これは今後も続くのかな?
今さら出てきても…という話もあるのですが、2人の掛け合いが好きだったので、ちょっぴり残念に感じていたりします。

ノベルス版の表紙には、「本格ミステリー」と書かれているのですが、そこまで肩肘張って読む必要はないかなぁと。
まぁ、「本格ミステリー」と見ると、緊張してしまうのは私だけかも知れませんが…

収録作品

『水の中の悪意』のほか、『愛しの女王様』、『第二病棟の魔女』、『珈琲を一杯』が収められています。

愛しの女王様

大学生の鶴田奈津は、ペットショップのショーウィンドウごしに、仔猫に一目惚れした。
1ヶ月一生懸命アルバイトをして仔猫を手にいれたが、ある日アパートに帰ると、そっくりな別の猫と入れ替わっていた。

第二病棟の魔女

小児病棟に検査入院している井上雪美は、深夜に掃除をする”魔女”と出会った。
雪美は、魔女に「びょうきにしてください」というお願い事をする。

珈琲を一杯

アクセサリー通販会社〈ボーノ〉社長・坊野美穂は、妹の果穂を殺害してしまう。
夜のうちに死体を片づけようとする美穂だったが、清掃員のキリコと鉢合わせしてしまう。

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