ある日突然、桐谷雅樹は警察に身柄を拘束された。
雅樹にかけられた容疑は殺人。
身に覚えのない容疑をかけられた雅樹は困惑するが、防犯カメラの映像、現場に残された血液のDNAなど、出てくるのは雅樹が犯人であることを裏づける証拠ばかり。
雅樹のアリバイを証言する人物がいたことで雅樹は解放されるが、何が起きているのだろうか?
辻堂ゆめさんの『二重らせんのスイッチ』を読みました。
あらすじ
桐谷雅樹は、ある日突然警察に身柄を拘束された。
強盗殺人事件で使用された包丁を購入するところが防犯カメラに映っており、現場に残された血液のDNAも雅樹と一致した。
その後、アリバイを証明することに成功して解放された雅樹は、幼い頃に生き別れになった双子の弟がいることを突き止める。
しかしその晩、その弟と通訳を名乗る男に拘束されてしまう。
感想
よくお邪魔しているブロガーさんが紹介されているのを見て、そう言えば辻堂ゆめさんの作品って読んだことがないなと思い、この作品を手に取りました。
初めての作家さんということで、どうかなぁと少し不安に思いながら読みはじめましたが、読みやすくて一安心。
1つ1つの段落が長めという印象を受けましたが、特に読みづらさは感じませんでした。
物語の序盤で、早くも雅樹に双子の弟がいるという話が出てきて、そういえば、双子を使ったトリックの場合は、物語のはじめに宣言しておかなければならないというミステリーの決まり事があったよなぁと思ったのですが、今回の場合は、あくまでも舞台を整える作業の一環。
双子ということを利用して、物語が展開されていきます。
双子の弟の存在が明らかになるのも早かったですが、事件が終結するのも早い。
でも、そこからの小さなずれを直していく作業が面白くて。
このあたりが、辻堂ゆめさんの魅力なのかな?
ぜひもう1冊手に取ってみたいと思います。
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