娘が”紹介したい人”を連れてきたとき、あなたはどんな言葉をかけますか?
娘の実希が9歳の時に妻に先立たれてから、男手1つで実希を育ててきた孝彦。
実希が孝彦に紹介したいのは、以前住んでいたマンションの隣室の息子・真らしいが、妻同士の関係に何か確執あるように感じていた孝彦は、休みが合わないと真と会う日を延ばし続ける。
小路幸也さんの『娘の結婚』を読みました。
あらすじ
「会ってほしい人がいるの」
國枝孝彦は、25歳の娘・実希に付き合っている男性がいることを薄々感じていたが、ついに実希から切り出されてしまう。
妻の佳実は、実希が9歳の時に事故で他界し、実希は孝彦が男手1つで育ててきた愛娘。
実希の相手は、以前住んでいたマンションの隣室の古市家の息子・真。
しかし、真の母親と佳実の関係に何か確執があったように感じる孝彦は、休みが合わないことを理由に、真と会う日を先送りする。
感想
私には娘がいないため、孝彦の気持ちは一生体験できないんだろうなぁと思うのですが、真の気持ちは痛いほどよくわかります。
関西から関東へ出向が決まり、急遽結婚することになったため、覚悟を決めたり、挨拶の言葉を考える間もなく妻のご両親に挨拶に行ったので、上手く挨拶できたのか、よくわかりませんが…
まぁ、緊張していたせいで、何と挨拶したかも覚えていないんですけどね。
付き合っている間は、当事者2人の問題ですが、結婚となると、家族と家族の話になるんですよね。
そして、たいていの場合、父親が娘の結婚相手を選ぶことはできません(反対することはできるけど)。
さらに、多くの場合、娘は相手方の家族になってしまう…
そんな花嫁の父親の気持ちがよく表現された作品だと思いました。
娘の結婚が決まったとき、あなたは結婚相手にどんな言葉をかけますか?
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