【読書】塔山郁『病は気から、死は薬から 薬剤師・毒島花織の名推理』

塔山郁 薬剤師毒島花織の名推理シリーズ └ 塔山郁

薬剤師の毒島さんが、薬や医学の知識を使って謎を解く、「薬剤師・毒島花織の名推理シリーズ」第4弾です。

今回、毒島さんに想いを寄せるホテルマン・水尾爽太の前に現れたのは、認知症を患った女性。どうして自分がホテルの部屋にいるのかわからないという。
しかも、宿泊カードに記載された住所も電話番号も架空のもの。
毒島さんは、女性がゴミ箱に捨てた高額な治療薬をとっかかりに謎を解いていく。

塔山郁さんの『病は気から、死は薬から』を読みました。

あらすじ

『私は誰、ここはどこ?』
ホテルのフロントマン・水尾爽太が、チェックアウトの時間を過ぎても音沙汰のない宿泊客・美山小夜子に内線電話をかけると、「ここはどこ? どうして私はここにいるのかしら?」と逆に質問されてしまった。
どうやら認知症を患っているようで、宿泊カードに書かれた住所も電話番号も実在しなかった。

感想

「薬剤師・毒島花織の名推理シリーズ」の第4弾です。

今回問題となったのは、認知症の宿泊客。
これは、どこのホテルも他人事ではなさそう。
爽太と後輩の原木くるみのように、親身になって走り回ってくれるホテルマンばかりではないでしょうし、そもそもそんな余剰スタッフがいるとは思えないので、どうやって対処しているのかなぁと、疑問がまた1つ増えてしまいました。

このシリーズは、薬剤師の毒島花織が登場しなければ始まらないのですが、認知調の薬というと…
そこで、別の薬を持ち出してきたところが見事でした。
事件をすっきり解決させるのにも1役買ったわけですし。

それにしても、認知症…
他人事ではないですよね。
最近、父の物忘れが多くなってきて、初期症状じゃなければ良いんだけどと、戦々恐々としています。


『私は誰、ここはどこ?』のほか、『サプリメントと漢方薬』、『秘密の花園』が収められています。

『サプリメントと漢方薬』
先輩社員・落合の母は、更年期障害でホルモン充填療法を受けていたが、思った効果が得られなかったため、勝手にやめてしまい、サプリメントや健康食品、漢方薬を買いあさるようになってしまった。

『秘密の花園』
フロント係の大ベテラン・馬場が婚約した!
爽太や毒島らは婚約披露パーティーに招待されるが、馬場の婚約相手の屋敷の庭には、有毒植物がそこかしこに植えられていた。

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