小学4年生の女子児童が失踪した。
しかし、女子児童は2日後に戻ってきて、「知らない人にさらわれた」と言うが、衰弱した様子はない。
さらに、女子児童と同じ団地に住む子供たちが、密室から姿を消す事件が続く。
状況から見ると、子供たちの悪戯なのだが、子供たちの目的とは?
「珈琲店タレーランシリーズ」の作者による長編ミステリ。
岡崎琢磨さんの『夏を取り戻す』を読みました。
あらすじ
城野原小学校4年1組の女子児童が、夏休みの終わりに突如姿を消した。
2日後に帰宅した児童は、「知らない人にさらわれた」と言うものの、衰弱した様子は一切なかった。
さらに女子児童が帰宅した10日後、今度は友人の男子児童が失踪し、「かいとうダビデスターライト」を名乗る人物からの犯行声明が残されていた。
失踪時には、大人をも欺くトリックを使う、仲の良い児童たちによる悪戯なのか?
雑誌編集者の猿渡は、元新聞記者の佐々木と共に事件を追う。
感想
「珈琲店タレーランの事件簿シリーズ」を楽しく読ませていただいた岡崎琢磨さんの作品です。
読みながら思いだしたのが、中学生くらいの頃に読んでいた宗田理さんの「ぼくらシリーズ」。
子どもたちが大人に一杯食わせてやろうというところが似ていたのかな?
その「ぼくらシリーズ」を大人向けにしたって印象を受けました。
子どもたちが仕掛けるトリックは、佐々木が次々と解き明かしていってしまいます。
ってことは、この作品の本当の”謎”は別のところに…
最後に明らかになった事実には気付いていたけど、もう1つの事実は2転3転して面白かったなぁ。
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