【読書】方丈貴恵『時空旅行者の砂時計』

著者ハ行 ▼著者 ハ行

加茂冬馬は「呪われた竜泉家」の子孫・伶奈と結婚するが、伶奈が病に倒れ、瀕死の状態になってしまう。
伶奈を助けるためには、竜泉家が「呪われた竜泉家」と呼ばれだす原因となった『死野の惨劇』の真相を解明し、阻止しなければならないと言われる。
冬馬は約60年前にタイムスリップし、竜泉家の屋敷に入り込むことに成功するが、屋敷の中ではすでに第1、第2の殺人が発生していた。
冬馬は謎を解き、伶奈を助けることができるのか?

方丈貴恵さんの『時空旅行者の砂時計』を読みました。

あらすじ

加茂冬馬は、「呪われた竜泉家」の子孫・伶奈と結婚するが、伶奈が急性間質性肺炎で命を落とそうとしていた。
そんな時、「奇跡の砂時計」が、「呪われた竜泉家」と呼ばれはじめるきっかけになった『死野の惨劇』を止めることができると言いだし、昭和35年にタイムスリップする。
竜泉家の当主・太賀の親類、関係者10名が集まる別荘に辿り着いた冬馬は、当時中学生の文香の機転で探偵として別荘の中に入り込むことに成功する。
しかし、別荘ではすでに第1、第2の殺人が発生していた。

感想

方丈貴恵さんが鮎川哲也賞を受賞し、作家デビューを果たした作品です。

以前読んだ『アミュレットホテル』が面白くて手に取ったのですが、こちらはガチガチの本格推理小説。
まぁ、『アミュレットホテル』も設定は奇抜でしたが、推理小説としての要素はしっかり持ち合わせていましたからね。

「読者への挑戦状」なるものもしっかり用意されていて、謎を解けていない私はちょっとムカッ。
まぁ、謎解きは本の中の探偵さん任せにして、自分ではほとんど推理していないので、文句は言えないのですが…

探偵ということで別荘に入り込んだ冬馬に、探偵としての仕事を求めるのは酷だったのかな?と1度は思いましたが、そのあとにキレのある推理を見せていて、結構やるじゃんって。

トリックが4次元になっているのが良かったですね。
4次元目を追加すると、何でもありになってしまいそうなところ、うまく制約を設けていたところが上手かったです。

コメント

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