両親の離婚によって、離れて暮らす家族が年に1度集まる夏休み。
中学生の練と妹の千華子、母の千鶴子は、考古学者の父が暮らす中米のG国を訪れ、楽しい時間を過ごすはずだった。
しかし、マヤの遺跡を軍のヘリコプターで見学する最中にテロが発生。練と千華子はジャングルの中に振り落とされてしまう!
最高の夏休みが最悪の夏休みに変わった兄妹の運命は?
恩田陸さんの『上と外』を読みました。
あらすじ
両親の離婚で離れて暮らす元家族が、年に1度集まる夏休み。
中学生の練は、妹の千華子、母の千鶴子とともに、考古学者の父が滞在する中米のG国を訪れる。
観光の最終日、4人は軍のヘリコプターでマヤの遺跡を見学しに行くが、その最中にクーデターが発生する。
ヘリコプターから練と千華子が振り落とされてしまうが、密林のおかげで大きな怪我なく無事地上に降り立つことができた。
離ればなれになってしまった親子は…
感想
読みたい本をリストアップするときにはあらすじに目を通すこともあるのですが、基本的にいざ本を読む前にはあらすじを読まない私。
文庫にして約750ページという大作のこの作品ですが、はじめの140ページは何が起きるかわからないし、何も起きそうになくて、長い読書を覚悟。
その後は物語の中に引き込まれていって、この長編をよくこの時間で読み終えたなと思うペースで読んでいました。
ヘリコプターから落下してしまった練と千華子兄妹の冒険がメインになると思うのですが、練は中学生、千華子は小学生という設定。
でも、2人の言動を見ていると、高校生と中学生とした方がしっくりくるんじゃないかなぁと思いながら読んでいました。
おそらく、下巻での1つめの大きなイベントの影響でこのような年齢設定になったのですが、この違和感だけはちょっともったいなかったかなぁ。
ジャンル的には冒険小説的なくくりになると思うのですが、あまりその手の小説を読んでこなかったにも関わらず、どこか懐かしい気分にさせてくれました。
ハリウッド映画的な、「そんなに上手いこといくか!」というツッコミを入れたくなる箇所もありましたが、満足できる読み心地だと思います。
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