【読書】小路幸也『キャント・バイ・ミー・ラブ』

小路幸也 東京バンドワゴンシリーズ ├ 小路幸也

東京の下町に明治18年から店を構える老舗の古本屋『東京バンドワゴン』。
大家族の堀田家をはじめ、近所の人たちとのほっこりする交流を描くシリーズ第19弾。

小路幸也さんの『キャント・バイ・ミー・ラブ』を読みました。

あらすじ

『秋 とっちらかってアイドル』

研人がボーカル兼ギターを担当しているバンド〈TOKYO BANDWAGON〉が、7人組アイドルグループ〈Color No.7〉とコラボすることになった。
〈Color No.7〉のナンバー7・本間ハルカが作詞を担当し、作曲を〈TOKYO BANDWAGON〉が行う。
さらに、〈Color No.7〉のメンバーが楽器を練習し、バンド形式で演奏するという。
〈Color No.7〉との作業がはじまるが、研人はハルカに違和感を感じる。

感想

「東京バンドワゴンシリーズ」の第19弾です。

紹介文に「堀田家の新たな生命(いのち)の誕生や結婚式!」とあったので、読む前からドキドキ。
誰と誰の子供なんだろう? 誰と誰が結婚するんだろう? と…

それにしても、相変わらずの安定感。
特別面白いというわけではないのですが、読むとほっこりする、心のオアシス。

研人や花陽たちが子供の頃は、それ相応の面白さがあったのですが、大人になって、物語の規模が大きくなり、夢も大きくなったかなぁと。
才能に充ちた人たちが、その才能を活かしていく話って大好き。
私が職人さんが好きなのも、同じ理由のような気がします。

このほか、『冬 愛とは航海をする旅』、『春 未来をあなたへ花束にして』、『夏 キャント・バイ・ミー・ラブ』が収められています。

『冬 愛とは航海をする旅』
花陽は小中高の同級生・古内羽須美の結婚披露宴に出席するが、そこで友人たちに、自分は医大を卒業し、ちゃんとした医師になってから結婚したいと思いを明かす。

『春 未来をあなたへ花束にして』
近所に住む中学生・春ののぞみの父が、勤務先のホテルの厨房を辞めることになった。厨房内の権力争いに巻き込まれてしまったことが原因のようなのだが…

『夏 キャント・バイ・ミー・ラブ』
青と研人は千葉県まで大口の買い取りに出かけるが、そこで依頼人の祖母が「みゆきは、我南人の子供よ」と吹き込んだカセットテープを聞かされる。

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