米澤穂信さんの『冬季限定ボンボンショコラ事件』を読みました。
あらすじ
高校生の小鳩常悟朗は、除雪によって狭くなった堤防道路の歩道を小佐内ゆきと並んで歩いていたが、そこに車が向かってきた。
小佐内さんを突き飛ばして守るのが精一杯。小鳩くんはノーブレーキで突っ込んできた車に跳ね飛ばされてしまう。
大腿骨と肋骨を骨折した小鳩くんは入院。
手術のあと、枕の下に「犯人をゆるさないから」と書かれた小佐内さんからのメッセージカードが入れられていた。
感想
「小市民シリーズ」の5作目です。
米澤穂信は、春夏秋冬1回りさせたいと言っておられたそうなので、これで1段落といったところでしょうか。
読み終わったあとの感想としては、この続きを読んでみたいと、強く願うのですが…
ベッドの上から動けない小鳩くんは、3年前に起きたよく似た事件、クラスメイトの日下くんが堤防道路で轢き逃げされた事件で、小佐内さんと一緒に犯人を挙げようとした時のことを思い出しながら、ノートに纏めていきます。
安楽椅子探偵とも異なった小鳩くんの行動。
これで小鳩くんを轢き逃げした犯人に行き着くのか?
この作品の見せ所となっています。
今回の作品では、小鳩くんと小山内さんの出会いも描かれています。
そういえば、2人の出会いって、読んだことがありませんでしたね。
仲の良いクラスメイトか何かだと、勝手に解釈していました。
『秋期限定栗きんとん事件』が発売されたのが2009年ですので、春夏秋冬がついた作品としては、15年ぶりになるようです。
私は最近になって読んだので、それほど待たされた感はないですが、リアルタイムで読まれていた方はずいぶん待たされたのではないかと。
重ね重ねになりますが、この作品の続きが読みたい!と思えてしかたありません。
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