湊かなえさんの『少女』を読みました。
あらすじ
小学生の時に剣道教室で出会った2人、桜井由紀と草野敦子。
高校2年生の時に転入してきた紫織から、親友の自殺を見たことがあると聞き、由紀は人が死ぬ瞬間を見てみたいと、敦子は死体を見たいと考えるようになる。
そして、内なる想いを秘めたまま、2人は老人ホームと小児科病棟でボランティアをすることになる。
感想
由紀と敦子の目線で、交互に語られていくのですが、この2人の文章に個性がない。
同じような口調だし、同じように感情が表に出てこないしで、どっちがどっちかわからんくなってくる始末。
でも、これだけ個性を排したということは、狙いがあってのことだろうなと思いながら読み進めていたのですが、語り口は淡々としているのに、だんだんと個性が出てくるところが不思議。
最後には、思わぬところにトラップが。
「まんまと騙されたー」と思いましたが、騙されたのは私だけではなかったようなので仕方ないかな。
左手の握力を失って剣道ができなくなってしまった由紀ですが、ぜひ持ち手を変えて、趣味でも良いのでもう1度チャレンジして欲しいなと、個人的に思ってしまいました。
私自身、怪我で柔道を諦めたので、余計にそんなことを…
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