中山七里さんの『ヒポクラテスの悲嘆』を読みました。
あらすじ
栂野真琴が助教を務める浦和医大法医学教室に、ミイラ化した女性の遺体が運ばれてきた。
女性は40歳。高校卒業後から引きこもりになっており、この3週間、部屋の前に置いた食事が手つかずのままになっていたことから、遺体の発見に至ったという。
検視官の国木田は餓死と判断し、解剖の必要性を認めないが、県警捜査一課の古手川は、解剖に回すように主張する。
感想
「ヒポクラテスシリーズ」の第5弾です。
今回取り上げられているのは引きこもり。
内閣府が発表した推計では、115万4000人もいるのだとか。
引きこもりというと、若者のイメージだったのですが、若いときから引きこもって、そのまま年をとった人も当然いるわけで、40歳から64歳までの中高年の引きこもりは、61万3000人もいるのだとか…
60代で引きこもりだと、親は80代~90代?
どうやって生活しているのか不思議になってしまいます。
とはいえ、これだけ多いと決して他人事ではありませんよね。
いつ家族が、いつ自分がと考えると、怖くなってしまいます。
さて、今回はいつもにも増して古手川刑事が活躍。
自分の直感を信じて、解剖不要とされた遺体を浦和医大法医学教室へ持ってきます。
「根拠は特にない。敢えて言うなら死者の叫びが聞こえたというか何というか」と、少し格好良いような、暴走気味のような理由で遺体をぶんどってきてしまいます。
それに応える光崎教授がいるから良いものの…一歩間違えると、ってところですね。
そう言えば、古手川と真琴の関係はどうなるのでしょう?
最後の最後に進展が?!となるのですが、どうなることやら…
コメント