【読書】柳原慧『パーフェクト・プラン』

著者ヤ行 ▼著者 ヤ行

柳原慧さんの『パーフェクト・プラン』を読みました。

かつて新宿3丁目界隈に名を馳せたホステスだった小田桐良江は、他人の子を妊娠し、出産することを生業にしていた。
そんなある日、自分が出産した子供が親から虐待されているのを見てしまう。
それを知った元キャバクラの店長・田代貴司は、合法的に大金を稼ぐ方法を思いつく。

第2回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。

はじめはちょっと暇だなぁといった感じ。
だんだんと盛り上がっていって、中盤に1つめのピーク、終盤にさらに大きなピークがやって来るのですが、やっぱりそれ以外のところが…

その原因として、裏の裏で動いているJoshuaが何者なのかがまったく推理できないこと。
そこを推理で特定できるようになっていれば、もう少し違っていたかなぁと思いました。
この内容だと、あまりにもわからなさすぎて、推理するのを諦めてしまうので。

合法的に大金を稼ぐプランは、非常に興味深かったのですが、そこから非合法的な事件になってしまうところがどうなのかなと、読んでいるときには感じました。
最終的には、それが物語を面白くしているのですが、とことん合法的な手段にこだわってみても面白かったかも。
面白くはなったものの、個性が失われてしまった気がしました。

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