小路幸也さんの『レディ・マドンナ』を読みました。
あらすじ
『雪やこんこあなたに逢えた』
東京の下町にある古本屋〈東京バンドワゴン〉に、変わった客が現れた。
現代作家の作品が並ぶ棚の同じ場所から、十数冊まとめて買っていくのだ。
さらに、状態の良い古書を、1冊ずつ買い取りに持ち込む客も…
彼らは何者で、何が目的なのか?
感想
「東京バンドワゴンシリーズ」の第7弾です。
4冊ごとに番外編が挟まれるため、これが第2シーズンの最終作といったところでしょうか。
と言っても、堀田家の人々は、そんなことは関係なく、普段と変わらない賑やかな日常をおくっているような気もしますが…
これまでのところ、堀田家の人々で1番楽しみにしているのが、かんなちゃんと鈴花ちゃんの成長。
シリーズものにしては、結構成長のペースが速いので、自分の子供を思い出しながら、2人の成長を楽しんでいます。
万事まぁるく収まるのが堀田家らしく、そして小路幸也さんらしいのですが、もっとヒヤヒヤする展開があっても良いのかなぁなんて、ちょっと刺激を求める気持ちもあったり。
その他、『鷲がくるりと鷹産んだ』、『思い出は風に吹かれて』、『レディ・マドンナ』が収められています。
『鷲がくるりと鷹産んだ』
研人が部活の先輩を殴った。
祖父の我南人が終わったミュージシャンだと言われたのが気に障ったらしい。
一方、我南人の音楽仲間・中川浩成は、北海道で暮らす娘に、自分は社長だと身分を偽って送金し続けていたが、娘の潤子が東京の大学に進学するため、上京してくることになった。
『思い出は風に吹かれて』
〈東京バンドワゴン〉の店主・勘一の元気がない。
妻・サチに贈りたかった本の行方がわかったが、勘一とは犬猿の仲である〈山端文庫〉に所蔵されているのだという。
一方、〈東京バンドワゴン〉の蔵書が5冊盗まれ、別の古書店に持ち込まれた。
買い取り価格にして500万円ほどになるというが…
『レディ・マドンナ』
我南人の亡き妻・秋実が育った児童養護施設が、資金面の問題から施設を閉じることになった。
一方、我南人の音楽仲間・三崎龍哉は、酒井光平、千田くるみと一緒に暮らしていたが、光平が海外赴任するのを機に、くるみが家を出ると言い出す。
光平は、好き合っている2人を結婚させてあげたいと願うが…
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