【読書】才羽楽『君の思い出が消えたとしても』

才羽楽 ├ 才羽楽

才羽楽さんの『君の思い出が消えたとしても』を読みました。

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あらすじ 

駅前で道に迷っている老婦人を助けた遠藤達也は、丘の上で女性と出会う。
彼女は、月尾夢奈という女性の身体を借りた〈思い出コーディネーター〉だと言う。
夢奈曰く、達也は1ヶ月後の8月31日に死ぬことになっているが、良い思い出と引き換えに、寿命を延ばすことができるという。
達也は夢奈とともに、良い思い出作りや、過去の後悔を晴らす行動を起こす。

感想

『カササギの計略』が面白かったので、こちらの作品にも手を出してみました。
期待を裏切らない、面白い作品。
読み終わったあと、少し放心状態になってしまいました。

作品を読んでいると、実はこうなのかな?ああなのかな?と、頭がフル回転。
想像が止まらないのですが、辻褄が合わなかったりして、出口が見えてきません。
最後は、ひょっとして!と思ったのですが、それも外れ。いや、半分だけ正解。
なるほど。才羽楽さんの作風が少し見えてきた気がします。

それにしても、思い出と寿命を引き換えられるというのは、良いところに目を付けたなぁと感じました。
「人生悔いなし。やりきった!」と思った人が寿命を延ばしてもらおうとすると、良い思い出が消えてしまうことになります。
すると、「人生悔いなし」ではなくなってしまうんですよね。

ちょっと不思議な話で、ひとつ間違えると収拾がつかなくなってしまいそうな話ですが、最後の纏め方が巧みで、読み終わったあとは、気持ちが良かったです。

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