【読書】中山七里『テロリストの家』

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中山七里さんの『テロリストの家』を読みました。

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あらすじ

警視庁公安部に勤める幣原勇一郎は、日々テロとの関係が疑われる者の監視活動を行っていた。
しかし、ある日突然、内勤を言い渡される。
そして、イスラム国の志願兵の求人を行っていた、秋葉原にある防犯グッズ店に公安の捜査が入った日の夜、幣原の家を同僚の高頭が訪ねてくる。
長男で大学院生の秀樹を、志願兵の求人に応じた者として、逮捕するというのだ。

感想

父親が公安の刑事。
そして、その父親が日々追っているテロリストの情報の網に、息子が引っかかってしまう。
設定としては面白いなぁと思いながら読んでいたのですが、よくよく考えてみると、疑問点も。
1度逮捕した息子の秀樹を処分保留で釈放し、泳がせながら周辺の関係者をあぶり出すというのであれば、マスコミに秀樹の情報が流れるとまずいのでは?
一応の説明はなされているものの、秘密裏に尋問し、秘密裏に釈放した方が良いのではないかと思ってしまいます。

ちなみに、マスコミなどが秀樹を叩くときに持ち出している、アルジェリアの大使館立てこもり事件は、『総理にされた男』などにも出てきた事件ですね。
中山七里さんの作品は、まだ半分も読めていないので、このような作品間の横の繋がりが他にもあるのかも知れません。

最後はどんな締め方をするのかなぁと思いきや、まったく予想だにしない、とまで言うと言いすぎですが、予想外の真実が。
公安刑事と父親の間で揺れ動く勇一郎の姿も見物です。

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