周木律さんの『眼球堂の殺人』を読みました。
あらすじ
世界的建築家・驫木煬が建てた、名前のとおり眼球を模した私邸〈眼球堂〉に、5人の著名な学者、芸術家、政治家と、編集者が招待された。
そして、その中の1人、数学者の十和田只人にくっついてやって来た駆け出しのルポライター・陸奥藍子を加えた人々が、山の中に立てられた〈眼球堂〉に、3日間滞在することになる。
しかし翌朝、驫木が敷地内にある高さ10mのポールの先端に刺さっているのが発見される。
さらに3日目の朝、物理学者の南部耕一郎が銃殺され、政治家の黒石克彦が転落死しているのが発見される。
感想
はじめての周木律さんの作品です。
理系ミステリと言えば良いのかな?
と言うと、身構えてしまう方も多いかも知れませんが、ガチガチの理系ミステリではないので、文系の方でも大丈夫だと思います。
数学に関する難しい話のほとんどは、右から左へ聞き流してしまって問題ありません。
トリックも、数学が関連しているとはいえ、難しすぎず、簡単すぎずの、良いラインを攻めています。
1つめのトリックに関しては、第1段階まではわかったのですが、その使い方のところで間違ってしまいました。
ただ、十和田の推理どおりなら、死体の位置が少しおかしなことになりそうなのですが…
2つめのトリックについては、頭の中にイメージがあったものの、これをトリックに用いるという発想がありませんでした。
ということで、これも完敗。
3つめのトリックについては、私の予想どおり。
実際に確認まではしませんでしたが、想像通りでニンマリといったところです。
周木律さんの作品を読むのはこれがはじめてでしたが、私に合っているような気がします。
この作品も、シリーズ化されているようなので、次も読んでみたいと思います。
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