【読書】森博嗣『ムカシ✕ムカシ』

森博嗣 Xシリーズ └ 森博嗣

森博嗣さんの『ムカシ✕ムカシ』を読みました。

あらすじ 

旧家・百目鬼家の当主・悦造と妻・多喜が殺害された。
椙田泰男の事務所は、百目鬼家にある美術品の鑑定を依頼される。
そのために、短期のバイトを1人雇ったが、それがアルバイトの真鍋瞬市の同級生・永田絵里子だった。
さらに、百目鬼家の敷地内にある、河童が出ると噂される井戸の中から、男性の死体が発見される。

感想

「Xシリーズ」の4作目です。
前作『タカイ✕タカイ』に登場した真鍋の同級生・永田絵里子がメインキャストに昇格?
代わりに、西之園萌絵や犀川創平は、名前すら出てきませんでした(ちらっと影は見えた気がしますが…)。

それにしても、今回の舞台となった旧家の名前が百目鬼(どうめき)家。
小鳥遊とか、瀬在丸とか、珍しい苗字を使うのが好きですよね。
小鳥遊は別のところでも聞いたことがあるので、そこそこある苗字なのかも知れませんが、日本に1家庭しかない名字だったらどうするんだろうと考えてしまいます。
ちなみに、ATOKでは、「百目鬼」が1発で変換できたので、それなりにある名字なのかも知れません。

今回の事件は、百目鬼悦造と多喜が殺害された事件が発端。
その後、井戸の中から死体が見つかり…と続いていくのですが、何を目的にした作品なんだろうと考えながら読んでいました。
主人公は椙田の部下・小川令子になるのでしょうが、あくまでもメインは美術品の鑑定作業の補助。
事件の方は好奇心で覗き見しているだけのように見えます。
密室も出てきますが、密室の状況について詳細な説明はないし…

特に「Xシリーズ」になってから、何を描きたいのかなぁと思う作品が増えました。
次々に作品に手を出していることからもわかるように、面白くないわけではないのですが、どこに焦点を合わせれば良いのかな?と思うことが増えています。

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