森博嗣さんの『タカイ✕タカイ』を読みました。
あらすじ
マジシャンの牧村亜佐美の屋敷にあるポールの上に、亜佐美のマネージャー・横川敬造の死体が乗っているのが発見された。
横川は刺殺されていたが、ポールの周辺に血痕はなく、別の場所で殺害されたと考えられた。
横川の婚約者・三澤有希江の父親で実業家の宗佑は、探偵の鷹知祐一朗に、捜査の状況を調べるよう依頼する。
感想
「Xシリーズ」の3作目です。
今回は、高さ15mほどもあるポールの上に死体が乗せられたということで、タイトルが『タカイ✕タカイ』なんですね。今回はすぐにわかりました。
死体が高いところに吊される事件としては、「Gシリーズ」の6作目、『ηなのに夢のよう』がありました。
また、マジシャンが絡む事件としては、「S&Mシリーズ」の6作目、『幻惑の死と使途』がありました。
今回は、その合わせ技のような事件なのですが、ハウダニットについては、1番オーソドックスな方法だったような気が…
いつものような、あっと言わされるトリックではなかったのが、少し残念でした。
前作、前々作にもちらっと出ていた西之園萌絵が、本格的にキャストに仲間入り。
建築の専門家としての助言や、事件を解くための手助けをしています。
殺害したのは誰か、ポールの上に乗せたのは誰か、という点については、最後に2転3転します。
順番に読んでいくと、そういうことなのかな?と思いますが、どのパターンもあり得るので、じっくりと自分の頭で考える楽しみが残されています。
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