【読書】大倉崇裕『福家警部補の挨拶』

大倉崇裕 福家警部補シリーズ ├ 大倉崇裕

大倉崇裕さんの『福家警部補の挨拶』を読みました。

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 あらすじ

『最後の一冊』
私設図書館の館長・天宮祥子は、創設者・江波戸康祐の亡き後、図書館を売り飛ばそうと企んでいる息子の江波戸宏久を夜中に呼び出し、図書室の蔵書で殴り殺したあと、本棚を倒して宏久が下敷きになったように工作する。
事件を担当したのは福家警部補。
福家は事故ではなく殺人事件ではないかと考え、捜査を開始する。

感想

どの作品かは失念してしまいましたが、「警視庁いきもの係シリーズ」にちらっと出てきた福家警部補に興味を引かれ、この作品を手に取ってみました。

犯行の様子を描いたあと、福家警部補が真相に迫る様子を描く、倒叙形式の作品になっています。
倒叙形式の作品というと、なぜだか私は、東川篤哉さんの「魔法使いマリィシリーズ」を思い浮かべてしまいます。
「魔法使いマリィシリーズ」であれば、犯人を特定してしまえば、あとはマリィの魔法で犯人に自白させることができるのですが、本当に大変なのはその部分。
いかにして証拠を積み重ねるか、というところが福家警部補の腕の見せ所になっています。


この他、『オッカムの剃刀』、『愛情のシナリオ』、『月の雫』が収められています。

『オッカムの剃刀』
かつて科警研で復顔のスペシャリストとして名を馳せた柳田嘉文は、退職後大学の講師として後進の指導に力を入れていた。
その柳田は、同じく復顔について研究を行っている池内国雄准教授を、強盗の仕業に見せかけて殺害する。

『愛情のシナリオ』
女優の小木野マリ子は、映画のオーディションでライバル関係にある柿沼恵美の家を訪ねる。
恵美は、マリ子が俳優の右田謙三と不倫関係にあることを示す写真を所持していた。
マリ子は、恵美を事故に見せかけて殺害するが…

『月の雫』
昔ながらの酒造りを続ける谷元酒造の蔵元・谷元吉郎は、”質より量”で評判の悪い佐藤酒造の社長・佐藤一成を蔵に誘い込み、使用していないタンクに転落させて殺害する。

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