森博嗣さんの『朽ちる散る落ちる』を読みました。
あらすじ
土井超音波研究所の閉ざされた地下室の扉が開かれた。
中から鍵がかけられた地下室の隅には、瓦礫の上に投げ出されたような死体が。
死体の状態は、ビルの6階くらいから落ちたときのものだというが…
一方、瀬在丸紅子は、数学者の小田原長治の紹介で訪ねたN大の周防教授から、NASAが打ち上げたシャトルの乗員4人全員が殺害されていた事件の話を聞く。
感想
「Vシリーズ」の9作目です。
シリーズ第8作の『捻れ屋敷の利鈍』では、「S&Mシリーズ」の西之園萌絵が登場しましたが、この作品の登場人物一覧を見てため息。
西之園萌絵の名前がない…
しかし次の瞬間、ジョージ・レンドルら見覚えのある名前を発見。
舞台はシリーズ7作目の『六人の超音波科学者』で舞台となった土井超音波研究所に戻ってきます。
研究所の見取り図も『六人の超音波科学者』とまったく同じもの。
手抜き?そもそも必要?と思うのですが、これが最後に効いてきます。
『六人の超音波科学者』の事件から1週間後、警察はようやく地下室への進入に成功し、そこに紅子らが立ち会うことになります。
ただ、この地下室の形状がわかりづらい。
私の想像力ではかなわないので、早々に諦めたのが悪かったのでしょうか。
最後まで地下室の様子をイメージできないまま終わってしまいました。
密室のトリックは想像を絶するもの!
と書きたいところですが、思いつきはしなかったものの、答えを見せられると「なるほどな」と思うものでした。
私の頭の中には、有名な実験施設が思い浮かんだのですが、森博嗣さんも同じところから着想を得られたのでしょうか?
さぁ、「Vシリーズ」も残り1冊です!
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