森博嗣さんの『六人の超音波科学者』を読みました。
あらすじ
瀬在丸紅子と小鳥遊練無は、6人の超音波科学者が集う土井超音波研究所のパーティに招待される。
しかし、2人を送り届けた保呂草潤平の車のバッテリが上がってしまい、手間取っているうちに研究所に通じる唯一の道にかかる橋が爆破されてしまう。
橋が爆破されたときに対岸に渡っていた祖父江七夏刑事が合流するが、6人の科学者のうちの1人であるファラディが殺害されてしまう。
感想
「Vシリーズ」の7作目です。
今回もクローズド・サークルもの。
本当に森博嗣さん、お好きですね。と言いたいところですが、それを喜んで読んでいる私の方が、もっと好きなんじゃないかと思ってしまったりします。
今回は森博嗣さんには珍しく(?)、1人、また1人と眼に見えぬ犯人に狙われていくパターン。
これぞクローズド・サークルもの!と、手を打ってしまいましたが、後半はやっぱり「Vシリーズ」の流れになる安定感。
前作の『恋恋蓮歩の演習』では、豪華客船ヒミコに保呂草と香具山紫子が乗船するのに、紅子と小鳥遊が着いて行ってしまうパターンでしたが、今回はその逆。
紅子と小鳥遊を送ってきた保呂草と紫子が帰れなくなるという展開です。
今回の事件はなかなか複雑。
それを、短いページ数で一気に解いてしまうため、着いていくのがやっとでした。
実際に成功するかどうかはわかりませんが、興味深いトリックになっています。
また、今回は研究所の6人の科学者+自称科学者の紅子ということで、理系の話が多くて、理系人間の私もお腹いっぱいになってしまいました。
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