中山七里さんの『悪徳の輪舞曲』を読みました。
世田谷区三軒茶屋に住む元会社役員・成沢拓馬が鴨居から首を吊って死んでいるのが発見された。
当初、成沢は自殺と見られたが、その後の捜査で他殺の疑いが浮上。妻の郁美が殺人容疑で逮捕された。
郁美は〈死体配達人〉として世間を騒がせた園部信一郎、現在は悪徳弁護士として名を馳せる御子柴礼司の母親だった。
御子柴は妹の梓から郁美の弁護を依頼される。
「御子柴礼司シリーズ」の4作目です。
このシリーズ好きなんですよね♪
裁判という舞台が、中山七里さんが得意としている〈どんでん返し〉にぴったりだと思って。
加害者家族の問題とか、少年犯罪の問題とか、考えると気分が暗くなってしまうこともあるんですが、それも込みで好きなシリーズだなぁと。
今回、中山七里さんが最後に持って来るであろう〈どんでん返し〉が、話の中盤でわかっちゃったと思ったのですが、最後に持って来るまでもなく、だんだんと話がそっちに進んでいって、またまたやられたなぁと。
でも、最終的にはやっぱりそこがキモになっていて、自分の目もまだまだ衰えていないんだなぁなんて、ひとり悦に入ったり…
御子柴が裁判の中で見せた大道具にも驚かされましたが、最後の最後に落とした爆弾には度肝を抜かれました。
さすが〈どんでん返しの帝王〉と、感心してしまうのですが、この〈どんでん返し〉は、読者も推理できた内容。
私はまだまだだなぁと思うのでした。
過去の「中山七里」記事
過去の「御子柴礼司シリーズ」記事
コメント