【読書】森博嗣『人形式モナリザ』

森博嗣 Vシリーズ └ 森博嗣

森博嗣さんの『人形式モナリザ』を読みました。

あらすじ 

保呂草潤平、香具山紫子、瀬在丸紅子の3人は、避暑のため小鳥遊練無がアルバイトをする長野のペンションへ。
ペンション近くの人形博物館を訪れた一行は、ステージでおこなわれた乙女文楽を観覧するが、上演中に演者が倒れてしまう。
さらに、黒子がナイフで背中を刺され、死亡する。

感想

一方、地元の彫刻家・江尻駿火の最後の作品は『モナリザ』という小さな人形であったが、候補として挙げられる人形は1000体あり、どれが最後の作品なのかを特定できない状態が続いていた。

『黒猫の三角』に続く、「Vシリーズ」2作目となります。
といっても、『黒猫の三角』でようやく主要登場人物が出揃ったので、この作品が1作目という考え方もできるかと思います。
ちなみに、「Vシリーズ」の”V”は、探偵役である瀬在丸紅子の頭文字をとったものだそうです。
ただ、この瀬在丸紅子という探偵、主要登場人物である4人の中では1番探偵らしからぬ人物なんですよね。
今回も、マイペースで謎を解いたまでは良かったものの、警察に推理を披露するようなことをしなかったため、警察はその後も難航する捜査を続けることになってしまったようです。

独特のリズム、空気感、そして最後は”理系ミステリ”らしい仕掛け。
森博嗣さんの作風がわかったような気がする作品でした。

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