東野圭吾『時生』

東野圭吾さんの『時生』を読みました。

 

 

宮本拓実には、グレゴリウス症候群という難病で死に瀕している息子・時生(ときお)がいた。
実は拓実は、20年以上前、時生と一緒の時間を過ごしていた。
キャッチセールスのアルバイトを辞め、花やしきで時間をつぶしている拓実の前に突如現れたのが、別の人間の身体を借りたトキオだったのだ。

この作品を読みながら、最初に思い出したのがケン・グリムウッドの『リプレイ』。次に思い出したのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でした。
冒険活劇の要素も含まれているので、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の方が近いでしょうか。

気が短く、けんかっ早いくせにケンカの弱い拓実。
そんな父に真っ当な生き方を教えるトキオ。
生まれ育った環境に大きく影響されながらも、一生懸命生きていく姿に心温まる作品でした。

1つ残念だなぁと思ったのが、グレゴリウス症候群の使い方。
この病気を使うにあたり、いろいろ勉強されただろうに、出てくるのはほぼ序章の中のみ。
この作品で少ししか使えなかったので、別の作品でも…と、使い回すわけにもいかないでしょうから、これだけの登場に。
もったいないなぁというか、残念だなぁと…(って、「残念」の意味が違いましたね)
ただ、よくよく調べてみるとこの病気、存在しない病名なんだとか。
症状から見れば、これに近い病気があるようですが、私はちゃんと勉強したわけではないので、挙げるのは控えておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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