伊坂幸太郎さんの『重力ピエロ』を読みました。
DNA検査を行う会社に勤める泉水の弟・春は、街中のいたずら描き、グラフィティアートを消す仕事をしていた。
その春が、奇妙なグラフィティアートが描かれたあと、近所で放火が行われていることに気づく。
そして、泉水が勤める会社のビルが狙われるかも知れないと言い出した。
登場人物は限られていて、なんとなく何が起きているかもわかるのですが、明確にこれだ!と思うものが見つからないまま、終盤を迎えてしまいました。
本当はわかっているのに、認めたくないだけじゃないの?という気持ちもあったり…
なかなか乙なストーリー展開でした。
こういう展開は好きだなぁ。
けじめのつけ方も、決して嫌いではありません。
DNAに関する知識を取り上げたのも面白かったです。
そこに、偶然を織り交ぜたのも良かった。
伊坂幸太郎さんの作品を読むのはこれがはじめてでしたが、すんなりと小説の世界に入っていけるし、テンポも良く、わかりやすさも兼ね備えているので、少なくともこの作品に関しては私好み。
もう1冊読んでみたいなぁと思っています。
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