赤川次郎さんの『三毛猫ホームズの無人島』を読みました。
あらすじ
10年前に炭鉱が閉山になり、無人になった軍艦島に灯が点った。
かつての島民たちが暮らす家々には、元組合副委員長・江川哲也の名でパーティーを開く旨の連絡が届いた。
警視庁捜査1課の刑事・片山は、友人の倉田に依頼され、ホームズらとともに軍艦島へ向かう船に乗船する。
感想
世界遺産にも登録されている長崎県にある端島、通称〈軍艦島〉が舞台となっています。
赤川次郎さんが実在する場所を舞台にすることは、非常に珍しいんじゃないかと思います。
三姉妹探偵団でディズニーランドが登場した以外は、国内の実在する場所が舞台として選ばれたのは記憶にありません(新宿とか六本木というのはありますが…)。
軍艦島について知らない方でも楽しめる作品になっていますが、ちょっとした知識があると、何倍も楽しめるのではないかと思いました。
表題作のほか、『三毛猫ホームズの放火』、『三毛猫ホームズの雪合戦』、『三毛猫ホームズのキューピッド』が収められています。
『三毛猫ホームズの放火』
片山と後輩の山倉は、事件解決祝いの帰りにスーパーマーケット強盗に遭遇する。
見張りの1人を入口に手錠で繋ぎ、強盗の1人を片山がノックアウトしたが、強盗団が火を放って逃走。片山がノックアウトした犯人が焼死してしまう。
『三毛猫ホームズの雪合戦』
高校教師の中畑邦子は、残業で遅くなった日に、生徒の母親と男性教師が言い争っているのを耳にする。
そして、珍しく雪が積もった日に、雪合戦をしていた生徒たちに声をかけにいったとき、石が入った雪玉を後頭部に受けてしまう。
『三毛猫ホームズのキューピッド』
中学生の佐伯正雄は一人で伯父の別荘へ。
そこで従兄の秋子に、恋人への手紙を運んでくれるよう依頼される。
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