赤川次郎『アンダースタディ』

赤川次郎さんの『アンダースタディ』を読みました。

 

 

内海奈美は幼い頃に両親が離婚し、父親と2人で生活していた。
しかし、その父親が急逝し、葬儀の日に双子の姉・添田美幸と再会する。
美幸はすぐに奈美の仕事を辞めさせ、会社社長をする母・邦子が暮らすマンションで一緒に生活を始める。
美幸とは顔はそっくりだが、性格は正反対な奈美。美幸の”代役”を務めるうちに、美幸の恋人の安田から、「連絡くれなきゃ死ぬ」と手紙をもらうが、その安田が本当に奈美の目の前でトラックの前へ身を投げてしまう。

双子だが、幼い頃に両親の離婚によって、別々の人生を歩むことになった2人。
ジェフリー・アーチャーの小説に出てきそうな設定ですが、この作品からは赤川次郎さんらしさがにじみ出ています。

自由奔放な姉・美幸と、几帳面な奈美。
彼女たちの性格がうまく活かされたストーリーになっています。
しかし、赤川次郎さんの作品に時折あるように、読んでいてつらくなるような状況に追い詰められることはありません。
そのため、気楽に読める作品になっているのではないでしょうか。

 

 

 

 

―――9/13『セピア色の回想録 杉原爽香49歳の春』発売―――

 

 

 

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